Looopでんきとみんな電力を比較してみた

新電力の中でも人気があるのがLooopでんき(ループでんき)です。

こちらでは家庭向けプラン「スマートタイムONE」に環境価値サービスの「eneco(エネコ)」を追加することで実質再生可能エネルギー発電によるCO2排出量ゼロの電気を使うことができます。

再エネの電気が使える新電力としては「みんな電力」もあり、こちらの「プレミアム100プラン」も再エネ発電100%でCO2排出量ゼロの電気を使えます。

今回は、Looopでんきとみんな電力を比較するので、この2つが気になっている人は参考にしてください。

太陽光発電パネル

提供エリアの違い

まず提供エリアの違いです。

Looopでんきは下記の全電力エリアで提供されています

北海道・東北・東京・中部・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄

みんな電力は沖縄電力エリアだけ提供されておらず、それ以外のエリアでは利用できます。

料金の違い

次に料金を比較します。

どちらも契約時や解約時に事務手数料はかかりません。無料で始めて無料で解約できます。

月々の電気料金は次の各料金で構成されています。

Looopでんき みんな電力
プラン名 スマートタイムONE プレミアム100プラン
料金構成
  1. 30分ごとに変わる電源料金
  2. 国の制度対応費
  3. サービス料金
  1. 基本料金
  2. 従量料金
  3. 電源コスト調整費
  4. 再エネ賦課金

 

Looopでんき スマートタイムONEの料金

①30分ごとに変わる電源料金

日本卸電力市場(JEPX)の市場価格に連動する30分ごとの単価に30分ごとの電気使用量をかけて計算します。

市場価格が安ければ電気料金も安くなり、逆に高くなれば電気料金も上がります。
単価は昼間の方が安い傾向があるため、日中に電気を多く使う人ほどお得なプランです。

Looopでんきのサイトや専用アプリ上で見ることができる「でんき予報」では、当日や翌日の30分ごとの電源料金単価を知ることができるため、これをチェックして単価の安い時間に合わせて電気を使ったり充電したりすれば電気代の節約ができます。

専用アプリとスマートリモコンと連動させると市場価格に合わせてエアコンを制御することも可能です。

②国の制度対応費

これは以下の3つで構成されています。

  • 託送費
  • 容量拠出金
  • 再生可能エネルギー発電促進賦課金

託送費は一般送配電事業者の送配電ネットワークを使って電気を送るための料金で、単価はエリアごとに異なります。

容量拠出金は発電所の新設や維持のために必要な料金で、単価はエリアごとに異なります。

再生可能エネルギー発電促進賦課金はどの電力会社の料金にもあり、年度ごとに国が定める単価も同じです。

③サービス料金

サービス料金は、Looopでんきのサービスを提供するための運営費に充てられる料金で、単価は全国一律7円/kWh です。

みんな電力 プレミアム100プランの料金

基本料金

基本料金はエリアごとで以下のようになっています。

エリア  北海道
東北 関東 中部 北陸
関西 中国 四国 九州
  従量電灯B 従量電灯A(6kVA未満) 従量電灯B
10A 806.50 736.10 722.24 707.50 762.50 950.90 978.40 1007.00 732.24
15A 959.75 854.15 833.36 811.25 893.75 848.36
20A 1113.00 972.20 944.48 915.00 1025.00 964.48
30A 1419.50 1208.30 1166.72 1122.50 1287.50 1196.72
40A 1726.00 1444.40 1388.96 1330.00 1550.00 1428.96
50A 2032.50 1680.50 1611.20 1537.50 1812.50 1661.20
60A 2339.00 1916.60 1833.44 1745.00 2075.00 1893.44

従量料金

従量料金の単価は以下のとおりです。

北海道 東北 東京 中部 北陸 関西 中国 四国 九州
従量料金単価
円/kWh
30.20 30.10 28.34 27.46 26.36 27.08 28.38 28.03 26.72

大手電力会社の従量電灯プランのように使用量に応じて3段階で単価が上がるのではなく定額単価なので、電気の使用量が多い家庭の方が有利です。

電源コスト調整費

プレミアム100プランの電源構成のうちFIT電気の仕入れ価格は日本卸電力取引所(JEPX)の市場価格と連動するため、卸電力取引所の市場価格に連動する「電源コスト調整費(みんなワリ)」があります。

基準値より市場価格が高いときは電源コスト調整費が加算され、安いときは減算されるようになっており、みんなでワリカンする形になるため「みんなワリ」とも呼ばれています。

2025年11月の単価は以下のようになっており、これに使用量をかけた分が電気料金に算入されます。

エリア 単価(円/kWh)
北海道電力 -0.40円
東北電力 -0.49円
東京電力 -0.16円
中部電力 -1.03円
北陸電力 -0.60円
関西電力 -0.54円
中国電力 -0.45円
四国電力 -1.54円
九州電力 -0.13円

2月以降の単価はずっとマイナスで減算が続いてます。

Looopでんきとみんな電力の料金の違い

LooopでんきのスマートタイムONEとみんな電力のプレミアム100プランは料金体系が違いすぎるため比較しにくいです。

Looopでんきの方は卸電力市場の価格に連動して30分ごとに変わる電源料金があり、これまで大手電力の従量料金プランを利用していた人にはわかりにくいかもしれません。

みんな電力のプレミアム100プランの料金構成は大手電力の従量料金プランと似ており、燃料調整費が電源コスト調整費に置き換わった形なので比較的わかりやすいでしょう。

プレミアム100プランは従量料金の単価が定額なのもわかりやすい点ですが、これは電気の使用量の多い場合にはメリットになる一方で、使用量が少ない場合は高くなるケースがあります。

Looopでんきは、30分ごとに変わる電源料金の単価が安い時間帯にまとめて電気を使ったり充電しておくことで料金を抑えることができるため、ライフスタイルによっては電気代を安くできます。
逆に、単価が高い傾向がある夜間に電気をたくさん使う人は注意が必要ですが、公式サイトの「でんき予報」を見れば夜間の単価水準がどれくらいなのかわかります。

電気料金がどうなるかはエリアや家族構成、使用量によって違ってくるため、各社の公式サイトで料金シュミレーションをしてみてください。

非化石証書の提供方法

LooopでんきのスマートタイムONE+enecoとみんな電力のプレミアム100プランは、販売する電気に再エネ由来の非化石証書を付けることで、実質的に再生可能エネルギーで発電されてCO2排出量ゼロの電気が使えます。

非化石証書は、化石燃料以外の方法で発電された電気のCO2排出量が無いという環境価値だけを切り離して証書化したもので、電力小売事業者が販売する電気に再エネ由来の非化石証書を付けることで実質的に再エネ発電かつCO2排出量ゼロの電気と見なされるのです。

実際に太陽光や風力などの自然エネルギーで発電された電気でも、国の固定価格買取制度(FIT制度)で電気事業者に買い取られたものはFIT電気と呼び、非化石証書を付けることでCO2排出力ゼロの電気として扱えるようになります。

Looopでんきのeneco(エネコ)

Looopでんきはオプションサービスのenecoを追加することで非化石証書が付きます。

enecoはLooopでんきのマイページから申し込めます。

enecoのプランは下記の2種類です。

プラン名 料金単価(2025年度) 再エネ割合
eneco RE100% 0.55円/kWh 100%
eneco RE50% 0.28円/kWh 50%

eneco RE100%にすれば、実質再生エネルギー100%でCO2排出量ゼロの電気が使えます。

RE100%の場合、月間の電気使用量が100kWhなら55円、500kWHでも275円なので、それほど大きい金額ではないでしょう。

みんな電力のプレミアム100の非化石証書

みんな電力のプラミアム100プランは最初から非化石証書が付いており、電気料金に非化⽯証書の購⼊費⽤が含まれています。

 

その他の特長

ここからは、料金以外の注目すべき特長を紹介します。

Looopでんきの特長

①利用者が多い

Looopでんきは、電力小売りが全面自由化された2016年4月から低圧電力の販売を開始しており、契約件数は2025年1月時点で約34万件となっています。

独立系の新電力会社の中では電気供給実績が第1位です。

初めて大手電力から新電力へ乗り換える人は契約先の利用者が多いと安心感が持てるでしょう。

②東京ガスエリアならガスもお得

東京ガスの供給エリア(東京地区等)ではLooopガスという都市ガスサービスを利用でき、Looopでんきとセットで利用すると「ガス割」で電気の料金単価が1円/kWh安くなります。

Looopガスの基本料金は1,000円、従量料金は定額で128円/㎥です。

みんな電力の特長

①再エネ発電所を応援できる

みんな電力の大きな特長は、電気の仕入れ先の再エネ発電所を手軽に応援できることです。

ログイン後のマイページで応援したい発電所を選択すると、毎月の基本料金から100円が発電所に支払われます。
プラミアム100プランの基本料金が高めなのは、応援金の100円が上乗せされていることも一因です。

太陽光や風力、水力、地熱、バイオマスといった様々な再エネ発電所があり266か所から選べます。
みんな電力のサイトでは各発電所が紹介されており、どんな人がどんな想いで電気を使っているのかを知ることができます。

応援先の発電所は月ごとに変更できますが、一定期間継続して応援すると特典を受けられる発電所もあり、特典内容は発電所のある地域に関連した品物のプレゼントや発電所の見学会への招待など様々です。

②継続利用でポイントが貯まる

みんな電力では独自のUPDATERポイントが用意されており以下の場合に貯まります。

  • みんな電力の利用月数に応じて月に500ポイント
  • 発電所の応援回数に応じて月に10ポイント
  • TADORiで買い物をすると購入金額の10%のポイント
  • みんな商店で買い物するごとに100ポイント
  • UPDATERが主催・出展するイベントに参加(ポイント数はイベントごとに発表)

UPDATERとはみんな電力の運営会社名です。

TADORiはエシカルな製品を扱うECショップで、みんな商店は東京の下北沢にある実店舗です。

貯まったポイント数に応じて、一級・初段・三段・五段・達人・名人とレベルが上がっていき、レベルに応じて以下の特典を受けられます。

  • UPDATERやパートナー企業の新商品、試供品がもらえる
  • UPDATERが主催・出展するイベントに優先的に参加できる
  • TADORiやみんな商店のおすすめ商品を優待価格で購入できる

③超明細で電気代の行き先がわかる

みんな電力のマイページでは「利用明細 兼 請求書」とは別に「超明細」を確認できます。

これは、電力料金や託送料金、非化石証書代、再エネ賦課金、発電所の応援料といった電気代を構成する各料金の行き先がわかる明細です。

例えば、非化石証書代はJEPX(日本卸電力取引所)と低炭素投資推進機構、送配電事業者を通して最終的にはFIT・再エネ発電の事業者に支払われることがわかります。

まとめ

Looopでんきとみんな電力は、どちらも再エネで発電されたCO2排出量ゼロの電気を使えるのは同じですが、料金体系や付加サービスに大きな違いがあります。

LooopでんきのスマートタイムONEは、電力量料金の単価が市場価格に合わせて30分ごとに変動することが大きな特長です。

単価の安い時間帯に電気をまとめて使えば節電をしなくても電気代を節約できるため、平日の昼間や深夜に電気をたくさん使ったり充電できる人におすすめのプランです。

Looopでんき 公式サイト

 

みんな電力のプレミアム100プランは、再エネ発電所を手軽に応援できるほか、貯まったポイント数ごとのレベルに応じた特典もあり、楽しみながら電気を使えるようになっています。

みんな電力を利用したい場合、利用者の紹介URLから申し込むと電気料金が8000円分割引されてお得です。

詳しくは下記の記事をチェックしてみてください↓

みんな電力 みんトモ割りの紹介URL

 

 

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